『うみねこのなく頃に』はNScripterと言うソフトで作られています。
このNScripterは基本的に『NScripter本体』『画像、音楽データ』『スクリプト』の3つで動いています。
わかりやすく演劇で例えると
『NScripter本体』 → 照明・音響などの舞台装置
『画像、音楽データ』 → 役者・背景・大道具 等
『スクリプト』 → 台本
と言った役割をもちます。
ここで、『うみねこ』がインストールされているフォルダを開いてみましょう。
『うみねこのなく頃に.exe』『arc.nsa』『nscript.dat』と言う名前のファイルを見つけることができるはずです。
これらが、先ほど述べた
『うみねこのなく頃に.exe』 → 『NScripter本体』
『arc.nsa』 → 『画像、音楽データ』
『nscript.dat』 → 『スクリプト』
にあたります。
このうちの『台本』にあたる『nscript.dat』を自分で書いたスクリプトと置き換えてしまえば、『うみねこ』のキャラは自分の思うとおりの演技をしてくれる。
それが、『オリジナルスクリプト』なのです。
これからこの講座にて、『うみねこオリスク』の作り方を解説していこうと思います。あくまでも主眼はオリスクの作り方なので、できるだけ簡潔に解説します。
詳しいコマンドや応用などは、他の一般的なNScripter解説HPなどを併読しながら読むと、より理解が深まるでしょう。
○NScripter本体 とogg再生プラグイン
まずはこれがないとお話になりません。舞台を手に入れましょう。
また、うみねこはEP2からBGMがogg形式になりました。
これらの再生にプラグインが必要になります。
・ダウンロード方法
NScripter製作者様のHPから直接DLできます。
oggプラグインも一緒に入っています。
- Takahashi's Web - 様(http://www.nscripter.com/)
Software ContentsのNScripter最新版からダウンロードします。
この中のnscr.exeがNScripter本体になります。
また、ツールフォルダ内のnsogg.dllがogg再生プラグインになります。
基本的にnscr.exeと一緒においておけばOKのはず。
詳しい使い方は添付されたreadmeを呼んでください。
○susie と 各種プラグイン
susieはarc.nsaの内容を表示させるためのソフトです。
susieにプラグインを使用することでarc.nsaの中身を表示させることができます。
どんな画像があって、どんなファイル名かわからないと作りようがありませんね。
・ダウンロード方法・使い方
1.susieの部屋 様(http://www.digitalpad.co.jp/~takechin/) のsusie/Lhasaのダウンロードから最新版のsusieをダウンロードする。
2.同じ場所にあるJPEG plug-in をダウンロードし、その中のifjpeg.spiをsusieのフォルダ内にコピーする。
これで、susieでjpeg形式を読み込めるようになります。
3.Simple is Best! 様(http://elku.at.infoseek.co.jp/main.html)の物置よりNScripter Archive Susie Plug-inをダウンロードし、axnsa.spiをsusieのフォルダにコピーする。
これでsusieでarc.nsaを読み込めるようになります。
4.susieにarc.exeをドラッグ&ドロップする。
まどが開いて画像のアイコンがでてきます。
クリックすると新窓で拡大。
○nscript展開ソフト
自分のスクリプトを作る際には必ずしも必要ではないですが、他人の演出は参考にしたいもの。ましてや、うみねこオリスクなら「あの時はどう言う演出がされていただろう」とうみねこの中身をちょっとのぞきたくもなりますね。
台本であるnscript.datをtxtファイルに戻すソフトがこれです。
・ダウンロード方法
私が使っているのがNSDEC(http://www.linkclub.or.jp/~kiyohiko/red/works.html)です。
Softwearsからダウンロードしてください。
この記事を探している間にnsc_conなんてのも見つけました。
★notaエロゲ研究室[メッセージローダー]★様(http://notazsite.hp.infoseek.co.jp/main/soft/index.html)のNO.18からダウンロードしてください。
前述のNSDECよりスピードは速いです。
詳しい使い方はそれぞれのreadmeを読んでください。
○ogg再生プレイヤー
windows に付属のメディアプレイヤーだとoggを再生できないことがあるのでそのような場合は再生可能なプレイヤーを用意しておきましょう。
・ダウンロード方法
私が使っているプレイヤーはKbMedia Player(http://www.forest.impress.co.jp/lib/pic/music/musicplay/kbmediaply.html)です。
他にもいいものがあるかもしれないので、色々探してみてください。
○テキストエディター
作りたいものの分量にもよりますが、基本的にスクリプトは大量の文字を打っていくことになります。
メモ帳やwordなど、txtファイルで保存できるものならなんでもいいのですが、できるだけ使いやすいものを使いたいですね。
・ダウンロード方法
私がつかっているテキストエディターはWHiNNY(http://www.forest.impress.co.jp/lib/offc/document/txteditor/whinny.html)です。
ファイルをタブで開けて、形式を指定するとNScripterの命令を色分けしてくれます。(ただし、ちょっとバージョンは古いですが)。
検索がちょっと使いづらいかも。
こちらも、色々いいものがあるはずなので、使いやすいものを探してみてください。
以上ツールとやる気を用意したら実際にオリスクを作ってみましょう。
ショートカットのためのスターターキットを作りました。
これを元にオリスク講座を進めて行きたいと思います。
うみねこオリスクスターターキット(zip)
(2018.10.23 EP4用に差し替えました)
まずは、これをダウンロードして、解凍してください。
展開されたフォルダの中には00.txtから始まる、数字のついたtxtファイルが入っているはずです。
これらがスクリプトになります。
「あれ?スクリプトってnscript.datじゃないの?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
実はnscript.datはこれらのテキストファイルを一つに圧縮したものなのです。
動かす分にはこの状態でまったく問題ありません。
NScripterは起動すると00.txtから99.txtを順番に読み込んでいきます。
なので、このようにバラバラな状態でもきちんと読み込んでくれます。
さて、普通のNScripter講座なら、ここで定義ブロックと実行ブロックなどの説明を始めるところですが、ここではそれをいたしません。
なぜなら、基本的な部分はこのスターターキットを流用してもらうからです。
後から、もっと詳しく知りたい、もっといじりたい人はご自分で調べて見てください。
それらのヒントは後から出します。
今は一刻も早く戦人たちを動かしたいでしょ?
今、大事なものは20.txtです。
ここがシナリオ部分のスクリプトが書かれています。
それでは、さっそく動かしてみましょう。
動かすためには、いくつか作業が必要です。
ここには台本であるスクリプトしかないので、舞台であるNScripter本体と立ち絵や音楽を一緒のフォルダにいれてあげる必要があります。
まずはNScripter本体。
前の章でDLしてもらったnscrからnscr.exeをこのフォルダにコピーしてください。
その時一緒にnsogg.dllもコピーしておきましょう。
次に絵素材。
うみねこがインストールされているumineko2フォルダからnsa.arcをコピーしてください。
同様に、BGMフォルダ、SEフォルダ、MEフォルダもフォルダごとコピーしてください。
これらの準備が終わったらnscr.exeをダブルクリックしてNScripterを起動しましょう。
嘉音君のオリスク講座が始まります。
詳しい解説は次章で行いますので、まずはざっと流して観てみましょう。